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(447)夏の季語、魅力たっぷり

作品

・みどりの日テラスでランチ比良のぞむ
大津市・瀬田北小6年 小森 一輝

・白さぎがただいま代(しろ)かき見学中
京都市・北白川小6年 澤田 櫂

・トビモンはえだにかくれて生きてゆく
宇治市・御蔵山小4年 岩本 輯(あつむ)

ねんてん先生

ねんてん先生の575

 小森さん。すてきなランチ! ちょっと羨(うらや)ましい。みどりの日とランチを取り合わせた句ですが、比良山がランチの風景を魅力的にしました。

 澤田さん。季語「代掻(しろか)き」は、田に水を入れた状態で、土をかきならす作業です。田植えをしやすくする作業ですが、代掻きをすると肥料が平均にゆきわたり、田の水もれも防ぐそうです。昔は牛や馬、人がやっていましたが、今は耕運機がするのが普通です。その代掻きを見ているシロサギは、土が掻きまわされて出てくるミミズなどの虫を食べるのでしょうか。

 岩本さんのトビモンは、トビモンオオエダシャク。シャクガの幼虫で長さが7センチくらい、いわゆるシャクトリ虫ですが、まるで木の枝そっくりです。枝のようになって天敵の鳥から身を守っています。サクラ、ミズキ、ツバキ、リンゴ、クヌギなどの葉を食べます。岩本さんは、もしかしたらトビモンを飼育しているのですか。

 トビモンと同じように枝そっくりになって生きる虫にナナフシがいます。私は子どものころからこのナナフシにはなじみがあります。見つけたら、指でつまんで別の木の枝に移して遊びました。ナナフシ、急に引っ越しさせられて困っただろうなあ、と今は思います。

 ちなみに、俳句の季語としてはトビモンもナナフシも「シャクトリ」です。
(俳人、京都教育大・佛教大名誉教授 坪内稔典)

 

小学生の俳句を募っています。作品3点までと、住所、氏名、学校名、学年、電話番号を明記し〒604-8577 京都新聞文化部「ねんてん先生の575」係。メールは575haiku@mb.kyoto-np.co.jp

【2018年05月27日掲載】