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関西経済同友会代表幹事 池田博之氏

IR 経済の起爆剤に
池田博之氏
いけだ・ひろゆき 横浜国立大経営学部卒。1983年大和銀行(現りそな銀行)入行。近畿大阪銀行社長、りそな銀行副社長などを歴任し、2018年3月から同副会長。同5月に関西経済同友会代表幹事就任。福岡県出身。57歳。

 関西経済同友会の新たな代表幹事に、りそな銀行の池田博之副会長が就任した。2025年国際博覧会(万博)の大阪誘致や交通インフラの開発などが次々に動きだす中、関西経済の発展の道筋をどう描くのか聞いた。

 -重点的に取り組むことは。
 「近年は、万博やIR(カジノを含む統合型リゾート)の誘致、リニア中央新幹線、北陸新幹線の整備などが次々と形になりつつある。先輩たちが築いた流れを受け継ぎ、実現に向けて注力する」

 -りそな銀行からの代表幹事就任は前身の大和銀行時代を含めて30年ぶりだ。
 「長く関西の現場で仕事をしてきたが、目線を一段上げて関西全体の発展、世界への発信を進める。起業家の育成や中小企業の支援では役立てると思う。銀行員として顧客同士をつないできた。政策提言集団ではあるが、地域や人をつなぐ動きも活発化させたい」

 -京都ではIRへの抵抗感が強い。
 「論点がカジノに集まりがちだが、兆円単位の経済効果を生むのは(国際会議や学会などの)MICE(マイス)であり、万博だ。関西に国際会議を誘致し、観光コンテンツを幅広く用意すれば広域で消費が生まれる。その一つの起爆剤がIR。人口減少の中で持続可能な経済をつくるチャンスで、大阪だけでなく、京都や神戸とも一つになって進められればいい」

 -本年度のスローガンである「開かれた関西・大阪」とは。
 「大阪はかつて『東洋のマンチェスター』と言われたほどの大工業都市だったが、近年は(ハイテク産業が集積する)地域クラスターの大きな芽が育たなかった。しかし、ここ数年は生命科学などの関西が強みとする産業が育ちつつある。訪日外国人の受け入れだけでなく、これらを世界に発信し、都市ステータスを高めたい」
 「経済発展の一方、真の豊かさとは何かを考えることも重要だ。四半期や半期で結果を求められる企業経営のような短期目線ではなく、貧困撲滅など、国連が推進するSDGs(持続可能な開発目標)に沿った目標設定も必要になると思う」

【2018年05月24日掲載】